高木渉の魅力『真田丸』での演技はどうだ?声優と俳優の違いは何?

      2016/02/12

この記事の所要時間: 551

画像出典:http://nijimen.net

好調な滑り出しの『真田丸』。

大注目を集めた平岳大の勝頼さまは

残念ながら2話で速攻さようなら。

しかし、彼のお殿様的な美しさと内面的な

演技とはまったく違うタイプの出演者

高木渉の演技がネット上で話題になって

いるようです。

 

確かに松との仲よし夫婦ぶりはいい感じ。

彼自身もおおらかな雰囲気で好感度が

高いですね。

本来、声優さんだそうなんですよ。

声優さんのお芝居がここまで人気を集めた

魅力は何なんでしょうか。

 

スポンサーリンク

高木渉の魅力は何だ?

 

やはり声の魅力は大きいと思います。

少しかすれてかつボリュームのある声は

個性的でインパクトがありますね。

イケメンすぎず、でもいい男だと

思わせる人間味がある容姿もいい。

笑うと思い切り目じりによるしわも

表情豊かな人物として人柄の良さが

にじみ出ているように感じられます。

 

「人好きがする」という形容詞が当てはまり

そうな役者さんだと思います。

優男ではないけれど、役者として魅力的な

ルックスと声を持っているのは確か。

 

アニメファンにとっては『名探偵コナン』に

登場する同名の高木刑事や『機動戦士ガン

ダムX』のガロード・ランが真田丸に出演

したような楽しさもあるんでしょうね。

 

声優と俳優の演技の違い

 

声優と俳優の違いはよく話題になりますね。

様々な説がありますが、個人的には似て

非なる仕事だと思っています。

 

どちらが難しいかとか、どちらが高尚かと

いうような問題ではなく、役へのアプローチ

がまったく違うと思うんですよ。

 

声優はすでにある映像に声をアテる仕事。

つまり芝居自体はすでに洋画やアニメの

登場人物が演じているわけですよ。

なのでその役作りを邪魔しないように

より肉付けするように映像のイメージを

壊さないような声や話し方が必要に

なります。

 

そこには映像という制約があり、

「ここはもっと間をとろう」とか、

「台本には涙を流すと書いてあるけど

ここは泣かずに、あえて笑おう」とか

そういう役作りの余地はない。

自分の解釈や相手役との交流の中で

生まれる生々しいリアルよりも

「リアリティ」が重要になる。

発声や滑舌、台詞回しなどの技術が

重視される仕事です。

 

これに対し、自分の体を見せる俳優は

台本を読んで文字から立体に起こす作業を

一からすべて任されています。

俳優でもよく陥る過ちですが、台詞の

言い方だけにこだわると逆に説明的で

ステレオタイプの陳腐な芝居になったり

します。

そこにどう存在しているか、どんな呼吸を

しているかが重要で、役の体でいれば

観客の目にはそういう人物に見える。

頭で作り出したそれらしさではなく、

現実に相手役に向き合い、その場に存在

することで生まれてくる生の反応がキモ。

 

もちろん俳優であっても基本的な滑舌や

発声の技術は当然必要ですが、それを

身に着けたうえで、そこにとどまらない

表現が求められると思います。

 

だから肩書が声優だから芝居はできないとか

俳優だから演技が上手いとか、一概には

言えないと思います。

求められている演技が違うので。

 

そうはいっても俳優を名乗りながら

声優的な芝居をしている人も多いですね。

 

 

高木渉の演技はどうなのか?

 

さて、声優・高木渉の演技ですが、

声優さんといっても「劇団あかぺら倶楽部」

の代表として舞台での活動もしている

ようですね。

三谷幸喜の舞台にも出演しています。

いきなりの時代物でも、たたずまいに安定感

があるのはそのせいかもしれません。

以下はあくまで私個人の感想です。

 

1話の感動シーン、勝頼さまを岩殿上から

追い返す場面に至るまでのくだり――

勝頼一行の劣勢を見て、 「先に迎えの支度を」 と

一足先に岩殿城に向かった信茂と茂誠。

信茂から木戸を閉じるよう命じられ、

「御屋形様を通してはならぬ」 と言われて

「仰せの意味が……分かりま…せぬ」

と答える茂誠。

ここの芝居、分かりやすいんですが

役者の意図が見えてしまう気がするんです。

 

「仰せの意味が」で父の表情を見て、ただ事

ではないと感じつつ、

「分かりま…せぬ」と台詞のテンポを落として

不審なニュアンスを出す。

「分かりま…せぬ」の台詞を言いながら

顔の表情がグラデーション式に変化して

いく様子も分かりやすいんですが、

説明っぽいなと。

 

この後、木戸の上に立って

「通すわけにはいかない」と言い渡す際の

台詞も苦しい表情や押し潰した声などで

それらしいんです。

しかし、演説調というか

「我が主|小山田信茂|ゆえあって…」

と文節を切って話しています。

苦しい立場ゆえに一気には告げられず、

一言一言腹からしぼり出しているという

表現だと思うんですが、ひじょうに

規則正しいテンポで話しているのと

体自体は冷静に見えるので、フリを

しているように感じられてしまいます。

 

この辺はやはり声優さんの得意分野、

それらしさを表現する演技のスタイルの

演技かなと思いましたが、三谷幸喜の

ドラマではこういう演技が求められている

のかなと思ったり……。

堺雅人も顔芸といわれる顔芝居が得意ですしね。

役者として魅力的な存在感を持っている

高木渉。

今後はもっと台詞の言い方や顔の表情で

意図的に表現しすぎない芝居も見てみたい

ですね。

ちょっと中国のオジサマ俳優として人気の

ウー・シウポー(呉秀波)に似た雰囲気もある

いい男です。

これからも楽しみです。

 

 - 『真田丸』, エンタメニュース