ips細胞「心筋シート」って何?その利点は?重症心不全患者に朗報!

      2016/02/14

この記事の所要時間: 311

iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って

重症の心臓病を治せる!

そのための再生医療製品――心筋シート

の実用化に向けて今年、臨床試験が国に

申請される予定だそうです。

 

スゴイ技術です。

これまで重症の心臓病の患者は心臓の働きを

補助する人工心臓をつけ、心臓移植を待つ

しかなかったわけですが、このシートが実用

化されたら、人工心臓や心臓移植のデメリット

が一気に解消されます。

 

すでに実際にシートを装着する手術が世界に

先駆けて行われ、これを受けた患者は人工

心臓を取り外すまでに回復して、退院し

今では通常の生活を送っているそうです。

 

心臓病の人にとっては朗報ですし、今後の

研究によっては別の臓器での可能性も

ありますよね。

このすばらしい技術について調べてみました。

 

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そもそもipsとは?

 

京都大学山中教授が作製に成功した人工

多機能幹細胞。

人の皮膚などの細胞に遺伝子を入れて

人工的に作った細胞で、人の組織や臓器を

作り出し、これを体に移植することで

傷ついたり、機能しなくなったりした部分を

修復できる可能性があるわけです。

あらゆる細胞になり得るので「万能細胞」

とも呼ばれています。

 

心筋シートとは?

 

人の大腿部の筋肉から骨格筋芽細胞を採取し、

薄いシート状に培養したもの。

これを機能の衰えた心臓に装着することで

細胞シートがサイトカインという物質が分泌

され、組織の修復や血管の修復が期待できる。

 

サイトカインはまた細胞の増殖・分化、細胞死

傷の治癒、免疫や炎症などに関係する物質で

私たちがケガをした時に治っていくのも

この物質のおかげ。

つまり細胞シートを装着することで、機能の

衰えた心臓が傷が治るように修復されていく

ということのようです。

 

心筋シートによる治療の優位性

 

心臓の機能が低下し、全身に血液が十分に

遅れなくなった状態を心不全と言います。

体の各部に十分な血液と酸素が送られなく

なることで、様々な不具合が出てきます。

 

重症の心不全になった場合には本人の心臓

機能を補うために心臓移植をするしかない。

しかしドナーは常に不足しているため

人工心臓をつけてドナーが現れるのを待つ

ことになります。

 

しかし、ドナーは常に不足しているため

移植を待たずに亡くなる患者も多いとのこと。

心筋シートを使った施術ならば、

  • ドナーを必要としない
  • 高度な技術を必要とする心臓移植に比べ
    施術がシンプルで患者の負担も少ない。
  • 自分の細胞から作るため拒絶反応はない
  • 心臓移植や人工心臓のようなメンテナンス
    も必要としない。

など様々な利点があります。

実用化の目標は2020年頃と言われています。

今後は心臓だけでなく様々な臓器治療に

利用されるようになるのでしょうか。

大きな期待がかかっていますね。

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