イベルメクチンが胆管がんに効く?大村智氏ノーベル賞の貢献に上乗せ!

      2016/02/14

この記事の所要時間: 50

今年のノーベル賞で北里大学特別栄誉教授

大村智氏がノーベル生理学・医学賞を受賞

したことは、まだ記憶に新しいと思います。

 

授賞理由は「寄生虫によって引き起こされる

感染症の治療の開発」でした。

具体的には大野氏が開発したイベルメクチン

という薬。

 

途上国での感染症治療はもちろん、高齢者の

疥癬や愛犬のフィラリアなどにも有効な

薬だそうですが、これがなんとガンにまで

効果を表すことが分かったそうなんです。

しかも、有効な治療法が確立されていない

といわれる、あの胆管がんに有効だと

いうんですよ。

 

胆管がんと言えば今年は川島なお美さんが

亡くなられたことで話題に上りましたね。

あの時も、胆管がんが非常に難しい病気で

あることが強調されていましたが、それが

抑制できるなんてスゴイじゃないですか。

本当ならこれは人類にとっての福音です。

イベルメクチンについて調べてみましょう。

 

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イベルメクチンとは?

もともとは動物薬として開発された薬。

腸管糞線虫症の駆虫薬の1つであり疥癬

毛包虫症の治療薬

商品名はストロメクトール。

 

静岡県伊東市内のゴルフ場近くで採取した

土壌から発見された新種の放線菌

「ストレプトマイセス・アベルメクチニウス」

が生産する物質を元に作られた。

 

ほー、ゴルフ場近くの土壌?

なぜ、そこの土地の土を採取したのか

その経緯にも興味がありますわ。

 

細菌が身を守るために産生する化学物質の

中には、人間に有用なものが少なくない

んだそうで、抗生物質もこうやって開発

された薬品。

イベルメクチンも抗生剤の一種なんだ

そうです。

 

私は今回ノーベル賞報道で聞くまで初耳

だった薬ですが、フィラリアの薬として

よく知られているようですので、愛犬家は

知っている方も多いかもしれませんね。

 

胆管がんへの効果を発見したのは誰?

 

イベルメクチンを開発したのは大野氏ですが

今回、イベルメクチンに胆管がんを抑制する

効果があることを発見したのは九州大生体

防御医学研究所の西尾美希助教、鈴木聡教授

らの研究グループだそうです。

 

研究成果がさらに新たな成果を生む。

知の連鎖ってやつですな。

すばらしいです。

 

胆管がんの発症は、何らかの原因で「MOB1」

というがん抑制遺伝子が欠損し、ガンを

増殖させる「YAP1」という遺伝子が増加して

発症にいたるんだそうです。

 

研究グループがYAP1の活性化を抑制する

物質を探索したところ、イベルメクチンなど

四つの物質を発見。

人の胆管がん細胞を移植したマウスに、

イベルメクチンを投与したところ、YAP1の

発現が抑えられ、がんの増殖を抑制できた。

というのが今回の研究成果。

 

マウスの実験においては寄生虫治療の際より

20~50倍高い濃度で投与したそうなので、

まだ、人での臨床に至るまでには低い濃度で

同じ効果を得るための模索や安全性の検討、

類似薬の研究など様々な問題があるそうですが

大きな一歩ですよね。

知が知を生む、貢献が貢献を生む、情熱が

情熱を生む、優しさが優しさを生むといった

ポジティブな連鎖が大きな成果を上げた

すばらしい例だと思います。

 

もともとイベルメクチンを開発した大野氏も

もちろんすばらしいけど、それをさらに

有効なものにして、ノーベル賞の成果に

上乗せしちゃった今回の研究もまたスゴイ!

 

こういう成果を生む方々たちを日本人として

心から誇りに思っちゃいます。

 

大村氏はノーベル賞の受賞に際して

「微生物の力を借りただけ」

と謙虚でかっこいい名台詞を残して

いましたが、借りる方法を探し出した

ことの功績は計り知れないと思います。

 

しかし、このコメントちょっと芸術家の

言葉みたいですよね。

彫刻家や画家が

「石や木の中にあるそれを取り出しただけ」

「そこにあった物を写し取っただけ」

なんて発言をよくするでしょ?

 

確かにそうなんだと思いますが、

それを取り出せる人間はやっぱり非凡

なんですよね。

そういう人がいるから我々凡人も

自分では見えない一瞬の美が見えたり

感じ取れたりする。

 

1つの道にこだわる人というのは

掘り下げるのがどんな世界であっても

我々凡人と我々が知り得ない深い世界との

媒介の役割を果たす人なんだなあと、

実感しつつ、自分の凡人っぷりにため息。

おいらったら深い世界どころか、目の前の

世界もよく見えてないんだもの。

 

しかし、世の中には優れた人がいてくれる。

医学も日進月歩で進化しておりますね。

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