『パディントン』実写版:ネタバレ・レビュー「本当に紳士なのか」?

      2016/02/13

この記事の所要時間: 1048

画像出典:fashiontrenddigest.com

パディントン』の実写版映画、一般公開は

来年の1月15日ですが東京国際映画祭で

10月27日19:00から1回限り上映されるようです。

残念ながら今の時点で残席なし!

今回チケットにありつけなかった方は

来年1月までもうしばらく、お待ちください。

 

英語が分かる方ならDVDやblu-rayという手も

ありますが、ロンドンの街の風景とか

やっぱり大画面で見てほしい気がします。

あらすじに関しては、前回の記事で全部は

書きませんでしたが基本は原作路線なので

ハッピーエンドなのは言わずもがなですよね。

居づらくなってブラウン家を出た

パディントンですが最後は家族の一員として

受け入れられハッピーエンド。

もちろん、それまでにハラハラドキドキの

ピンチがあるのはお約束ですが、

そこは、まあ見てのお楽しみ。

今日は「ここは見てほしい!」という

私のお気に入りの部分、ちょっと思ったことなどを

ご紹介したいと思います。

 

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CGがすばらしい!

 

ベタですが、やっぱCGがすばらしいです。

本当に生きたクマみたいなんですよ。

実際のクマも「これ絶対人が入ってる!」

という動きをしたりしますが、このクマは

人以上にすごいんですよ。

 

パディントンのビジュアルはホラーだとか

いろいろ言われていますよね。

でもリアルなクマでありながら目の表情や

体のたたずまいなんかが人間の俳優以上に

芝居を見せてくれています。

ヘタな役者はパディントンに学べ!

と思うくらい。

 

これはCGの動きを監修してる人が

芝居を分かってるんだろうなぁ。

 

ハトを見てほしい!

paddinton (2) ハトに注目です!

パディントンがパディントン駅に着いた

時から、ちょっとウザい感じで登場するハト。

無表情で淡々と厚かましい感じが、

リアルにイラッとさせてくれます。

 

しかしっ! ハトが重要なんですよ。

監督は本当のところパディントンより

ハトが描きたかったんじゃと思うくらい。

ま、それは大げさですが

「おおっ、そうきたか!」

と思うこと間違いなしですから。

 

ニコール・キッドマンのスタイル

paddintong13画像出典:http://www.nicole-kidman.net

ニコール・キッドマン演じる標本マニアの

ミリセントは超スタイルがよくて

クールだけどとてもセクシー。

最初っから悪い人だと分かる悪役です。

そうなってしまったのには彼女なりの

理由があるんですが、その辺はあまり

重要ではない気がします。

 

彼女に関してはその美しさを存分に堪能して

欲しいですね。

ダーツを取って体にフィットさせた

白いスーツもいいですが、ブラウン家に

忍び込む際のヘビ柄のスーツは

「彼女のためにある衣裳」って印象です。

細いのに出るとこは出てる。

バービーみたいな体型が観賞に超耐えうる

映像になってます。

 

悪事がばれて最後にフン掃除させられて

いる姿はヤッターマンでお仕置きを受ける

ドロンジョ様を思い出しました。

 

食べ物がおいしそう!

 

この映画に限らず映画に出てくる

食べ物って気になります。

私が食いしん坊だからでしょうか?

サブリミナル的に食べたくなっちゃいます。

イギリスと言えば食べ物が

おいしくないことで有名ですが

おいしそうに見えるんです、これが!

paddintong14画像出典:https://jp.pinterest.com

単なる小道具ではなくストーリーの中で

重要な役割を果たすマーマレード

そしてサンドイッチ

 

ペルーの自然の中でパディントンと

おじさん、おばさんの3熊が半オートメで

作るマーマレードの美しさ、楽しさ。

 

たぶんこの映画を見るとマーマレードと

サンドイッチが食べたくなると思う。

少なくとも私はそうでした。

 

密航した船の中でパディントンが

スーツケースにぎっしり詰めてきた

マーマレードを食べるシーンとか見ると

絶対に食べたくなる。

 

パディントンが食べたジャムの空き瓶が

スーツケースに入らないほど大量なことに

つまらないツッコミを入れたりするのは

野暮ってもの。

ここは実写ではあっても『トムとジェリー』

的なデフォルメを利かせているわけですよ。

 

ペルーから持参したマーマレードのビンには

赤白ギンガムの布がかけられていました。

愛食しているボンヌママンのジャムに

見えてしまいました。

映画の中のマーマレードは食べるといっても

「ズズズッ」と飲んでるから、ジャムという

よりコンフィチュールくらいのゆるめな感じです。

 

そして、マーマレードのサンドイッチ

パディントンはいつも帽子を被っていて

そこにサンドイッチを1つ入れています。

「クサくなるやろ」って?

それは言わないお約束。

これが本当に重要な小道具なんですから。

 

あと、駅でブラウン一家に拾われた

パディントンが家に連れて行ってもらう

途中に寄った店で食べていたクリーム

たーっぷりのケーキもおいしそうだった。

 

街並みと色合いが美しい

 

全編通して独特の色遣いの妙と言いますか、

ヴィヴィッドだけど深みのある映像が美しい。

ネット上にウェス・アンダーソンっぽい

というコメントもいくつかあったけど、

あー、そうそう! という感じ。

美しい色彩なんだけれど一枚、時間の

フィルターをかけたような深みのある色。

リアルだけど、どこか作り物めいた味わいも

ある色彩には、かすかな毒が隠し味のように

仕込まれている感じ?

上等のビターチョコみたいな?

 

家のインテリアとかもすごくおしゃれ。

ブラウン家のロンドンの街並みもいい雰囲気。

 

登場人物や衣装、インテリアも魅力的

 

家政婦のバードさんを含めて

ブラウンファミリーが超魅力的です。

 

中でもヘンリーとメアリーは、それぞれ

ステレオタイプの真面目で堅物のお父さんと

優しいお母さんになりそうなところですが

より生き生きとしていてリアルで魅力的な

人物像を描き出しています。

 

特にサリー・ホーキンス演じる奥さんの

メアリーがものすごくチャーミングなんです。

 

ちょっとファニーフェイスな彼女は

決して美女じゃないんですが

とても魅力的で、これまで彼女の

作品を見たことがない人は、たぶん

他の映画も見たくなるんじゃないかな。

さすが王立演劇学校卒業。

 

ジェラルディン・チャップリンと

ジュリー・アンドリュースを混ぜたような

ニュアンスを感じさせます。

paddinton10画像出典:https://jp.pinterest.com

彼女の衣装がまたすてきなんですよ。

わざとあか抜けないような古着的な

センスなんですが、色遣いがヴィヴィッドで

女の子ならちょっと真似してみたくなるはず。

 

家の中のところどころに感じる

シノワズリもほのかなノスタルジーを

感じさせる要素かもしれません。

 

パディントンは紳士なのか?

 

「映画史上もっとも紳士なクマ」

というコピーが使われていますが、

正直、さほど紳士とも思いませんでした。

ま、これまで紳士なクマがいなかった

訳だから、そういう意味では最高なのかも。

 

でもマーマレードは結構下品に音を立てて

瓶からすするし、クリームの乗ったケーキも

手づかみで食べてたし、ポットからお茶を

がぶ飲みしていました。

paddintong9画像出典:http://lostfilm.info

帽子を軽く脱いで、ご挨拶は忘れない

お行儀のよさはありますが、紳士って

ほどでもない気が……。

でも帽子の扱いはイギリスの紳士っぽい

こだわりが感じられます。

 

パディントンの声がちょっと意外

 

パディントンの声を担当するのは当初

『英国王のスピーチ』でオスカーに輝いた

コリン・ファースだったけれど、

キャラクターに合わないとして

より若い声のベン・ウィショーに

変わったそうです。

もっと若くてもよかったんじゃないの?

という印象も。

もっと子供みたいな声のほうが

特に日本では受ける気がしました。

あ、日本の一般公開は吹き替えかな。

 

パディントン、いくつぐらいの年齢設定

なんでしょうかね。

ルーシーおばさんなんかと比べると

まだまだ小熊の印象なので

もう少し可愛らしい声のイメージでした。

 

見た目がホラーっぽいとか、

リアルすぎるとか言われていますが

動きや表情は可愛いので声が若いと

もっと印象が変わると思います。

 

子供たちと仲良くなるんだから

たぶん彼らと同世代なんだろうけど。

ちょっとおじさんっぽいのは

クマ的なイメージなんだろうか。

 

あるいはビジュアルもそうだけど

キャラクター的可愛いマスコット風には

あえてしたくなかったのかな。

 

ドライで甘すぎないのが好き

 

この映画の設定やストーリーはけっこう

あるパターンなんですよね。

まあインテリなクマがマーマレード作るとか、

小熊がブラジルから密航してイギリスへとか

剥製マニアの美女とか奇抜な設定もあるけど

登場人物は比較的ありがちな人物設定。

 

世間の常識だけで物を考えない優しい

お母さんメアリー。

厳格で頭が固いお父さんヘンリー。

血も涙もない悪役のミリセント。

 

これを魅力的に見せたのは俳優の存在感と

脚本や映像にあるスパイス的要素のなぜる技。

 

この映画は題材から児童文学原作の

ハートウォーミングなファミリードラマ

という印象が強いですよね。

まあ確かにそうなんですが、だからって

「悪いものは報いを受ける」という

勧善懲悪が描きたいわけでも

「悪者にも初めから悪かったわけじゃなく

そうなる理由があったんだ」

ということが言いたい人間ドラマでも

ないと思うんですよ。

 

なんせイギリス製作ですし、監督の

ポール・キングもイギリス人。

モンティ・パイソンやミスター・ビーンの

国の人だもの。

安易なハートウォーミングストーリーに

する気はなかったんじゃないかな。

 

もう続編の製作が決まっているそうです。

まあ「最初はこのくらいにしといてやろう」

って感じで、次はもう少し毒を利かせて

もらってもいいかも。

ドラえもん的ファミリードラマには

しないでほしいなあ。

 

とにかく個人的には大満足の『パディントン』

原作とは別のエンターティンメントとして

次回作にも大いに期待しています!

しかしクリスマスにピッタリな印象なのに

何で1月公開なのかなぁ。

『パディントン』実写版映画がすごい!公開はいつ?あらすじは?

 

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