「中国人観光客が当たり屋行為」は事実?京都祇園10万円恐喝の真相

      2016/02/14

この記事の所要時間: 634

国慶節の大型連休で訪日した中国人観光客。

爆買いだけでなく日本各地で観光を

楽しむ人も大勢います。

 

秋の京都はやはり人気のスポット。

連日中国人観光客でにぎわっていますが、

この連休ではなく夏に訪日した中国人の

あるトラブルがここ数日、今頃になって

物議を醸していました。

 

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中国人観光客による当たり屋事件発生か?

 

10月4日、京都祇園に、ある注意喚起の

張り紙が貼られました。

これはその画像がツイッターに

投稿されたものです。

張り紙は京都祇園の地区協議会から

地域住民へのお知らせ。

「ある料理屋の女将がゆっくり運転していたら

中国人観光客がミラーに倒れてきて

「足が痛い」と主張するので救急車を呼んだ。

病院での診断は「ケガはない」とのこと。

しかし中国人側は「金を出せ」と請求し

女将は10万円を支払わされた。

警察によれば、これは脅迫や恐喝と

呼ぶべき犯罪行為。

今後、こういう事態になったらすぐに

警察に連絡を!」

とまあ、こういう内容。

このツィート自体は内容の喚起ではなく、

このお知らせ自体の真偽を問うています。

 

中国メディアの記者が張り紙を事実だと断定

 

ここに書かれている自体が発生したのは

今年の8月21日のこと。

今頃話題になったのは、この張り紙を受けて

中国メディア・鳳凰衛視の駐日記者が

独自取材の結果として10月4日に、

「地区協議会にこの内容を確認し

事実であることを確かめた」

と中国版ツイッターに投稿したのが

きっかけでした。この記者は

「この他にも中国人観光客のマナーの

悪さによるトラブルが多発している」

として、海外での蛮行を慎むよう

中国国民に呼びかけています。

 

この件は鳳凰衛視のニュース番組でも

放送され、たちまち中国語圏で話題に。

「中国人の恥」などと当事者である

中国人観光客を非難する声が多く

発せられました。

 

しかし、一方で鳳凰衛視記者の事実確認が

地区協議会のみであることに

疑問の声も出ていました。

 

中国人当事者の娘の反論

 

10月5日、23:40、問題の起きたツアーの

ガイドが、中国人当事者の娘さんの依頼で

当たり屋行為ではなく本当に車にぶつかって

ケガをした事故であったという事実を

明らかにしてほしい」とメディアに訴えました。

 

中国メディア環球時報が中国人当事者の娘を取材

 

上記の流れを受けて環球時報の記者が

中国人当事者の娘を取材し以下の事実を確認。

 

日本人運転手は人が多いために徐行していた。

別の通行人をよけようとして中国人当事者の

くるぶしに接触。

中国人当事者は写真を撮っていたために

車の存在に注意が向いていなかった。

 

すぐに警察に連絡し、警官も同行して

京都の病院に行き診断を受ける。

警察は詳細な事情聴取を行い中国側当事者に

法的に責任を追及するかどうか質問。

中国人当事者は日本人運転手が責任を

逃れるような人ではないと見て

当事者同士での話し合いによる解決を提案。

警察が立ち会ったのはここまで。

 

診察結果は「お知らせ」にあるように

無傷ではなく、「80%の確率で骨折は

していない」だったが靭帯を損傷して

腫れがひどく歩くことができない状態。

石膏で固めて車イスでの移動を余儀なく

されたため、その後の旅行も台無しになった。

 

当初、日本人運転手は保険での解決を

望んだものの、調査や手続きに時間がかかり

一方が海外旅行者である状況では難しいと

判断してその場で示談金を払うことで合意。

 

相場や今後かかる費用も分からないため

中国人側はツアー代金の7400元を提示。

しかし、その後の交渉で治療費と

慰謝料を合わせて10万円(約5400元)で合意。

 

中国へ帰国後、腫れが引かないため

再度病院で受診したところ、骨にひびが

入っていることが確認された。

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日本での診断・治用の際の請求書

ataiyajiken画像出典:http://toutiao.com

中国人当事者の娘が提供した10月3日の写真。
右足がまだ晴れている

 

日本人運転手も「事故」と証言

 

その後、鳳凰衛星テレビの記者も

日本人運転手と連絡を取って事情を確認。

運転手はこの件が当たり屋事件として

報道されていることを知らず、

「地区協議会に、そういう被害に遭ったと

話したことはない」と証言。

恐喝事件ではなく事故だと話し

地区協議会に訂正と謝罪を、

鳳凰衛星テレビの記者にも

中国人当事者への謝罪を要求。

 

地区協議会も

「書き方に問題があったとの

認識は持っています」

と非を認めている。

 

京都府警も「当たり屋行為はない」

 

8月21日の件に関して京都府警の刑務課長は

取材に応じて

「脅迫や恐喝の事実があった

事実は認識していない。

張り紙にあるようなことも話していない」

と証言すると同時に、最近は110番通報が

あるほどのトラブルは起きていないと証言。

 

事実は恐喝事件ではなく交通事故

 

つまり以上の内容をまとめると

8月21日に起こったのは恐喝事件ではなく

交通事故だったということが分かります。

 

地区協議会が、また聞きで聞いた話を

曲解して公報し、この情報を得た記者が

不十分な取材で主観的な報道をした

というのが真相のようです。

 

習慣の違いからトラブルがあるのは

事実でしょう。

しかし個々の案件を一般的なイメージで

判断してしまうのは、それこそ非文明的な

姿勢ですよね。

 

最初に報道した鳳凰衛星テレビの記者は

「手落ちがあった」とは認めたものの

謝罪はしていないことで非難が集中しています。

 

報道の力は強く、メディアの発言は基本的に

事実だと認識してしまいがちですが、

今回ほど極端ではないにしても100%客観的

などということはありえないし、意図的に

曲解されたり拡大解釈されたり、あるいは

報道されなかったりする場合もあることを

認識しておく必要はあると思います。

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