浅野忠信主演『壊れた心』全国上映を支援してみない?
2016/02/14

浅野忠信の新作『壊れた心』のニュースです。
14年前『殺し屋1(イチ)』でトランス状態に入ると
人の命を取る機械のようになるヤクザを演じ
注目を集めた浅野忠信がまた裏社会の男を演じます。
ジジイに操られるサディスティックな
イチとは違って今回は愛のために組織に背き
愛する女と逃亡するアジア版
『俺たちに明日はない』とも言える作品。
東京国際映画祭では海外の審査員から
高く評価されたようですよ。
『壊れた心』スタッフ・キャスト
【キャスト】
犯罪者:浅野忠信
娼婦:ナタリア・アセベド
愛人:エレナ・カザン
友人:アンドレ・プエルトラノ
ピアニスト:ケヴィン・デラクルース
【スタッフ】
監督:ケヴィン・デラクルース
製作:ケヴィン・デラクルース
脚本:ケヴィン・デラクルース
撮影:クリストファー・ドイル
音楽:ケヴィン・デラクルース
監督はフィリピン出身の詩人にして
ミュージシャンでもある
ケヴィン・デラクルース。
音楽も担当し、ピアニストとして
出演もしています。
撮影監督はウォン・カーウァイ(王家衛)
御用達のクリストファー・ドイル。
映画評論家はこの作品を
『天使の涙』(原題:堕落天使)で見せた
ウォン・カーウァイ的詩的な美学を
放っていると評価したそうですよ。
昨年の『第27回東京国際映画祭』
コンペティション部門で初上映され、
今年7月11日には台北映画祭でも上映されました。
『壊れた心』あらすじ
作品の中で浅野忠信が演じるのは
フィリピンのマニラに流れ着いた殺し屋。
人生の裏街道で人の命を取る日々を
送っていましたが、ボスが惚れている
娼婦を愛してしまったため、2人は
逃亡の日々を始めます。
『壊れた心』トレーラー
確かに『天使の涙』や『ブエノスアイレス』
(原題:春光乍洩)に通じる色遣いとうか
あるフィルターを通したような
独自のニュアンスがありますね。
あれはウォン・カーウァイの色ではなく
クリストファー・ドイルのもの?
舞台照明みたいな色合いなんですよね。
鮮やかなんだけれど日光の下で
見る色じゃない気がします。
それがまた作品世界の空気の色や
においになって体にまとわりつくような感じ。
クラウドファウンディングによる資金調達で上映
そんな魅力的な『壊れた心』、今日から
全国公開に向けた資金募集が
クラウドファンディングプラットフォーム
「A-port」でスタートしました。
資金目標額は270万円、目標額の内訳は
- 宣伝:125万円
- 編集・チラシ・ポスター:40万円
- リターン・郵送など:50万円
- A-Port手数料など:55万円
合計:270万円
目標額を超えて450万円以上集まったら
クリストファー・ドイルを始め
海外からもスタッフを招待し、支援者全員に
オリジナルパンフをプレゼントするそうです。
支援額は1000円、3000円、1万円、3万円
5万円、10万円、25万円、100万円。
それぞれ異なるリターンがあります。
目標額が集まらずプロジェクトが
成立しなければ上映もできなくなります。
その際には支援提供の約束も
取り消されますので、上映がないのに
支援金だけ払う事態になることはありません。
浅野忠信のファンだわーという方、
『壊れた心』を見てみたい方、
協力を検討してみてはいかがでしょう。
詳細はこちらで↓
浅野忠信主演/クリストファー・ドイル撮影!『壊れた心』全国公開プロジェクト
なぜ一般的な劇場公開をしないのか?
浅野忠信ほどの俳優が出ている作品なのに
なぜクラウドファンディングで資金を
集めて上映するのか、不思議ですよね。
今回の『壊れた心』は東京国際映画祭で
国際的な審査員に高く評価されました。
2014年 東京国際映画祭の審査員長、
ジェームズ・ガンが
「審査委員長としての立場ではなく、ひとりの
監督として刺激を受けた作品はどれか」
と質問され最初に挙げたのが『壊れた心』でした。
出典:a-port
というほどすぐれた作品。
しかし大手配給会社は、ハリウッド物
話題の小説や漫画原作物など単純に
興行成績が狙える作品しか上映しません。
国際的に評価された名作も多くの人の目に
触れる機会がないのが現実。
そこで配給会社を経ずに名作を届けるため
クラウドファンディングの資金調達による
上映を決めたそうです。
クラウドファウンディングというと
無名のインディーズ作品や
アーティストの卵のためのもののような
気がしていましたが、そういうケース
ばかりじゃないんですね。