田渕俊夫のプロフィール!薬師寺食堂「阿弥陀浄土図」作者の作品の価格は?『爛漫』に桜色が見える!

      2016/07/09

この記事の所要時間: 641

2017年5月に落慶する薬師寺の食堂(じきどう)

そこに収められ本尊となる仏画は田渕俊夫画伯

の作品だそうです。

本尊の「阿弥陀浄土図」はすでに完成して現在は

「仏教文化伝来と薬師寺縁起大壁画」を制作中。

食堂が完成することで白鳳伽藍復興事業が

すべて完了するのとのこと。

伝統的な寺院に奉納する絵画を制作する大画伯

というと頭が固い古典一本槍な先生さまの印象

がありますが、作品を見るとその感性の新鮮さ

に驚きます。

そんな田渕俊夫画伯について調べてみました。

 

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田渕俊夫(たぶちとしお):プロフィール

  • 1941年 8月15日、東京都江戸川区に生まれる。
  • 1967年 東京芸術大学大学院日本画専攻修了。
  • 第22回院展春季展で「陽」が初入選。
  • 1968年 第53回院展で「ヨルバの神々」が入選。
  • 1869年 第54回院展で「青木ヶ原」が入選
  • 1970年 平山郁夫画伯に師事。
  • 1971年 第15回シェル美術賞展で「灼熱の詩」が佳作賞受賞。
  • 1978年 セントラル美術館日本画大賞展で「安曇野」が優秀賞受賞。
  • 1981年 第36回春の院展で「橘寺遠望」が奨励賞、外務大臣賞受賞。
  • 1982年 第1回前田青邨賞受賞。 第67回院展で「流転」が日本美術院賞受賞。
  • 1985年 第70回院展で「叢叢讃歌」が日本美術院賞受賞。日本美術院同人となる。
  • 1988年 第73回院展で「緑風」が文部大臣賞受賞。
  • 1994年 第79回院展で「大地」が内閣総理大臣賞受賞。
  • 1995年 東京芸術大学教授となる。
  • 1996年 日本美術院評議員となる。
  • 1998年 第11回MOA岡田茂吉賞大賞受賞。
  • 2002年 永平寺不老閣に襖絵24面を奉納。
  •     鎌倉鶴岡八幡宮襖絵奉納
  • 2009年 京都地積院講堂の襖絵60面を奉納。
  • 2011年 鶴岡八幡宮絵巻奉納

平山郁夫画伯のお弟子さんだったようです。

東京芸術大学と同大学院で日本画を学んだ後、

9か月間アフリカに滞在して写生に取り組み、

その後の画風の基礎を築いたとか。

ほう、アフリカ?

意外な線ですな。

繊細な描画ながら作品全体を見た時にある種の

力強さを感じるのはその辺の原風景があるの

でしょうか。

その後は大学で教鞭をとりつつ自らの制作にも

取り組んできました。

 

薬師寺食堂(じきどう)とは?

 

「食堂」と書いて「じきどう」と読むそうです。

奈良時代前半に建てられて973年に焼失。

1005年に再建されたものの、室町時代までに

再び焼失し、その後は長きに渡って再建されて

いませんでした。

 

「食堂」はもともとその名のとおり僧侶たちの

食事の場所でもあり、催事の場でもあったよ

うで、キャパは300~400人。

再建される食堂は大きさや外観は当時の建築

のスタイルを再現しますが、実際には木造では

なく鉄骨造。

内部の設計は建築家の伊東豊雄氏が担当。

完成は2017年5月の予定で、ステージと

380席を持つ多目的ホールとして完成後は

法要や法話だけでなく古典芸能の奉納など

にも利用する予定のようです。

 

奈良時代に建立された薬師寺ですが当時の

建物として残っているのは東塔のみ。

当時の伽藍を再現すべく金堂、西塔、

玄奘三蔵院、講堂と続いてきた薬師寺再建が

いよいよ2017年に完成するわけです。

 

奉納される阿弥陀浄土図

阿弥陀浄土図 

こちらが食堂の本尊となる「阿弥陀浄土図」

敦煌の壁画にも通じる伝統的な構図ではあり

ますが、鮮やかに彩色された上部から線のみ

で描いた下部へのグラデーションが不思議な

透明感というか立体感を生み出しています。

線の表現にこだわるのは田渕俊夫画伯の

ひとつの特徴ともいえます。

伊東氏の内装ではこの絵から天井に金の雲海

がつながるような演出になるんだそうで、

天上と天上を掛けてる感じ?

伊東豊雄さんったら、お上手。

座布団1枚っつ!!

 

線は色よりも強い

 

「青木ヶ原」が院展に再入選した際には

「院展は色が塗ってないところがあると

落とされる」

と助言を受けたにもかかわらず、あえて

線のみで表現する部分を残して出店し

見事入選。

そこから入選のためでなく自分の絵を

描こうと思ったと言います。

画壇の風潮におもねることなく自身の感動を

追求する姿勢が独自の画風を生み出したんですね。

 

「色はごまかせる」という田渕画伯。

徹底的にした図を描いて計算して作り上げた

画面は色よりも形――線が強さを持つと

いいます。

たしかに、淡くけぶるように咲いた満開の桜の

薄墨色が見える気がするじゃありませんか。

これは線の力もですが、墨の力でもあると

いえるでしょう。

桜の本質を描き切ることで、色までも見えて

来るということ?

うーん、すごい。

一見写実のようでありながら、実は写意だったり

するんですね。

「精巧に描けば描くほど精神性に欠けるような

部分もある」

という田渕画伯の言葉はまさに写実よりも

写意を目指す言葉ともいえますね。

 

創作の原点は感動

 

田渕画伯にとっての創作の原点は自身の

感動で、感動がなければ作品に描いても

人に感動を与えることはできない。

逆に感動さえあれば何でも絵になる。

というポリシーだとのこと。

この辺りはすごく共感できます。

絵画に限らず、音楽も演劇もダンスも

発信する側の心が動いたものでなければ

受け手の心を動かすことはできないという

気が私もしていました。

 

特に田渕俊夫画伯の作品には絵に描かれた

対象を美しく描くだけでなく、その背後や

来し方行く末など、行間のようなものを

感じさせる点も素晴らしいと思います。

 

田渕俊夫画伯の作品の値段は?

 

さて、そんな田渕画伯の作品は一体おいくら

ぐらいのお値段で購入できるのでしょうか。

ネット上で調べたところ、

【古書と古美術 こもれび】

銅版画『京洛春秋』8枚セット、直筆サイン有木箱入り:110,000円(税別)

【ギャラリー風のたより】

リトグラフ『松江城・夏(城の四季)』:39,000円(税込み)

リトグラフ『犬山城・春(城の四季)』:39,000円(税込み)

 

リトグラフなら比較的お値打ちですが、

一点ものの日本画作品となると想像がつきません。

画集なら私でも何とか……。


田渕俊夫画集 刻(とき)

京都にも、もう何年も行っていないので

来年は京都に行こうかなと思えるような

ニュースでした。

しかし、5月以降混むでしょうけど、

阿弥陀浄土図だけでなく、絵を引き立てる

ような内装設計にもなっているようなので

他の伽藍建築も含めて楽しみです。

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