武陵源のパワースポット?地形や怪音の謎!禁断の地・神堂湾とは?

   

神堂湾
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武陵源は史書に「禹甸之霊境」と伝えられて

いる土地です。

禹甸とは禹の治めた地域、つまり中国のこと。

禹は伝説の三帝の1人。

ざっくり中国の仙境というほどの意味で、

昔から神秘的な地とされてきたわけです。

 

深い山に入るとそれだけで自然のパワーの

ようなものを感じますが、これだけの奇観

となると怖れにも似たものを感じます。

そんな神秘の地・武陵源の中でも特に

不思議な伝説の多い神堂湾

神秘の力が支配するパワースポットなのか

あるいは陸のバミューダーなのか。

そんな神堂湾について調べてみました。

 

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張家界武陵源はなぜこのような地形なのか?

 

まさに中国画の仙界のような武陵源の景色。

非常に迫力があって他に類を見ない光景です。

なぜ、この地にはこのような特殊な地形が

生まれたのでしょうか。

 

3億8000万年前には武陵源がある張家界

一帯は海で海洋生物の死骸などが堆積して

500メートル以上の石英砂岩層を形成した。

石英砂岩は網目状の垂直摂理(縦方向の

ひび割れ)を起こしやすく、欠落で底部に

なった部分は水流などによってさらに

深くなる可能性がある。

それが長年の地形の変化で地表に露出し

現在のような形になったらしいです。

長年といっても1000年単位じゃない。

気の遠くなるような歴史的時間のたまもの

であります。

 

神秘の地・神堂湾

 

神堂湾は桶のように深い天然の峡谷で、

面積は約10ヘクタール。

四方を絶壁に囲まれ底が見えないほど深い

谷状になっています。

小雨が降る薄暗い日には、深い底から

戦いの太鼓や銅鑼の音や、馬のいななき

人々の雄たけびなど人馬が闘っているような

音が聞こえるとか。

 

谷の底から聞こえる音は南宋の英雄、向王

天子の軍の兵馬のものと言われています。

伝説によると、ここは向王天子の軍が敗退し、

退路を断たれて身を投じた地だそうで、

彼らの魂は今もこの地から散じることなく、

今で敵に抗するため日々訓練に励んでいる

と言われていますが、実際はどうなん

でしょう。

 

向王天子の祟りなのか、あるいはもともと

霊的な地なのか。

神堂湾には古代から同じような

伝説が伝えられています。

 

古代:神堂湾の伝説

 

誰も下りることのできない深い谷、危険な

のは下りてみるまでもありません。

こういう土地ですから、たぶん不幸な事故も

多く、それが神秘的な伝説につながっている

とも考えられるのですがーー

昔、薬草採りの老人が体に縄を縛り付けて

神堂湾の底に下りていった。

老人は貴重な薬草をカゴいっぱいに採ると

大喜びで背負ったカゴを下ろして、青く

苔むした木の幹に腰を下ろして休憩した

すると急に木の幹が動き出し、老人は地面に

投げ出されてしまう。

倒れて苔むした老木だと思ったのは巨大な

蟒蛇だった。

蟒蛇は洞穴に姿を消し、老人は何とか家に

戻ったものの、驚きのあまりほどなく

世を去った。

この手の話はいくつもありますが、基本は

行ったきりで戻らなかった。

あるいは、途中で恐ろしい目に遭い、

這う這うの体で家に戻ったが間もなく

息を引き取った。

というようなパターン。

 

これはチョモランマを目指して帰って

こられなかったのと同じで、怪異現象

というよりも自然の厳しさゆえかしら

という気もします。

 

近代・現代の探索は?

 

上記の昔話的な伝説だけではなく、近年でも

国家的機関が探索を試みて挫折したケースが

多く伝えられています。

 

1970年代末、人民解放軍の探検隊が銃を携え、

軍犬を連れて神堂湾に踏み込んだ。

神堂湾の深さは9段階に分けられているが

その第3段階に到達した時、突然林の中から

白い怪物が飛び出してきた。

驚いて兵士が銃でこれを倒すと、20キロ以上

もある白い大ネズミだった。

犬は不穏に泣き続けるし、動揺する兵士たち

もいたためにそこで引き返した。

 

1970年代にはアメリカの探検隊も神堂湾を

目指したが、結局底までたどり着けずに

探検を断念。

 

1982年の夏、大陸の作家が民俗学的資料の

収集のため同業者4人で神堂湾に向かった。

十里画廊を逆方向から進み、南側から神堂湾

に入った。

一行が谷に近くなると急に雷雨に見舞われ、

枝から毒虫がバラバラと落ちてきた。

一行はすぐに引き返した。

1か月後再び同じルートで神堂湾に向かったが

また雷雨に見舞われ引き返すしかなかった。

 

1986年、北京の報道カメラマンがガイドの

案内の下に神堂湾内部の写真を撮ろうとした。

命綱をつけて数メートル下りていくと、馬の

いななきや人の叫ぶ声が聞こえ、急にあたりが

暗くなり、豪雨に見舞われた。

記者は二度と神堂湾には立ち入らないと誓った。

 

2012年、中国中央テレビ局(CCTV)がレス

キュー隊に依頼して神堂湾内部を探索。

しかし、やはり谷の底までたどり着けず

到達深度は300メートル程度。

隊員が体力の限界を訴えたため、そこで中断

した。

つまり現在に至るまで神堂湾底部をカメラに

収めた者はいないわけです。

昨今流行りのドローンとか使ったら、撮影

可能なんじゃないのかな、と思うんですが

素人考えでしょうか。

取材費の限界のせいだという気がするわ。

月までだって行ける世の中なんだもの、

資本さえかければ行けるんじゃないの?

と思ってしまうのも素人ゆえの浅はかさ

なんでしょうか。

中国南画の郷 山水の桂林・璃江/奇岩奇峰の武陵源―内田昭良写真集 (Life books)

 

神堂湾の怪音は自然現象か超自然現象か?

 

神堂湾一帯で怪音が聞かれるのは有名な

ようで、これは必ずしも伝説だけでなく

現代でも天候の変化に伴って不思議な音が

聞かれているとのこと。

 

明朝の洪武年間の雷雨の日に凄惨な事件が

発生し、その時の音声が独自の地形構造と

雷の電気によって一帯に録音されたような

状態になり、外的条件が整った時に、音が

再生されるという説もあります。

これは比較的科学的っぽいオカルトですね。

ここが天然の地場だとすれば、雷の電気で

そういうことが起こらないとも限らないかも

トンデモ科学の好きな私は思ってしまいます。

 

しかし2012年、実際に現地の地形を観察

した科学者は不思議な音に関して以下のような

仮説を立てています。

  1. カエルなどの生物の鳴き声が谷に反響して怪音に聞こえる
  2. 風が狭い空洞などを抜ける際に、特殊な音を発する。
  3. 豪雨の後に各所で一時的の滝のような流れができ、その水流の音が谷に響く。

あ、やっぱりね、そうだよね。

深い深い谷なのでコロッセオ以上に

音響効果が抜群。

円筒形の地形で天然の音が回音壁の

ように回り、反響するというわけです。

科学的すぎて面白みには欠けますな。

 

ここは北方の冷気と南方の暖気が混じり合う

場所で各種山脈が気流を隔てるために大気が

こもって常に霧が立ち込めやすく90度以上

の絶壁のため光が入りにくい。

また木がうっそうと茂っているので、深く

下りるほど昼でも暗く、午後4時ともなれば

あたりがかなり暗くなる。

曇天なら日中でも暗いというような条件も、

急に暗くなったり、雨が降ったりといった

怪異現象に必要な演出を加えているの

でしょう。

まあ、そう言い切っちゃうのもつまらない

気もしますけどね。

現地では昔から、

「あの世への門は通っても、神堂湾へは

足を踏み入れない」

なんて言われているそうです。

ある意味ネガティブパワースポット?

神堂湾に入ろうとは思いませんが、武陵源の

神秘的な風景はぜひこの目で見てみたい

ものです。

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